公務員試験 H28年 国家一般職(化学) No.36解説

 問 題     

分子内に親水基と疎水基があることにより、水と油を均一に混合させたり表面張力を低下させたりする作用をもつ物質は界面活性剤と呼ばれ様々な用途で活用されている。

界面活性剤には親水基の種類により、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤などがある。これら実用化されている界面活性剤とその特性に関する記述 ㋐、㋑、㋒ の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ 洗浄力に優れ、洗濯用、台所用洗剤などとして、また、乳化、分散、可溶化にも優れた性質を示し化粧品などの乳化剤、分散剤、可溶化剤として広く利用されている。

㋑ 親水基の種類や結合の度合いを変え、様々な種類のものを合成できる。皮膚への刺激が少なく洗浄剤、乳化剤、分散剤、可溶化剤、保湿剤など幅広く用いられる。

㋒ 洗浄作用は小さく、乳化、分散、可溶化などの作用もあまり強くないが、殺菌作用があり、殺菌剤としてまた、帯電防止剤、柔軟剤、ヘアリンス、コンディショナーなどに利用される。

  陰イオン界面活性剤 陽イオン界面活性剤 非イオン界面活性剤
1
2
3
4
5

 

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述より、㋑ が非イオン、㋒が、「洗浄作用が小さい」という記述から陽イオンと判断したい問題です。

以上より、正解は 2 です。

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