問 題
次は,物体に加える力がする仕事に関する記述であるが,A,B,Cに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし,重力加速度の大きさを10 m/s2 とする。
「図のように,10 kg の物体をある高さh〔m〕までゆっくりと引き上げることを考える。傾斜角30°の滑らかな斜面に沿って物体を引き上げる場合,物体を真上に引き上げる場合に比べて,必要な力を小さくすることができるが,物体を引き上げる距離は増加する。
このとき,物体を真上に引き上げたときの仕事W 及び斜面に沿って引き上げたときの仕事Wlは,それぞれ次のように表すことができ,W =W‘となる。
- W= A 〔N〕 ☓ h 〔m〕
- W’= B 〔N〕 ☓ h’ 〔m〕
また,図の斜面の傾斜角を60°とすると,斜面に沿って物体を引き上げるのに必要な力は,C 〔N〕となる。このように斜面を用いることで,必要な力の大きさを変化させることができるが,仕事は変化しない。」
- A B C
- 100 50 50√2
- 100 50 50√3
- 100 50√2 50√3
- 200 100 100√3
- 200 100√2 100√3
正解 (2)
解 説
仕事 = 力×距離です。また、力 F = ma です。これらは基礎知識です。
真上に上げる時に必要な力は、10kg の物体にかかる下向きの力と等しいです。10g なので、100 N です。よって、A は 100 です。正解は 1~3 です。
B ですが、斜面方向の力は、下図のように力を斜面方向と、斜面に垂直な方向に分解することによって 50 N とわかります。よって、正解は 1 or 2 です。
斜面の傾斜角が 60° になると、同様に考えて、「比で言う√3」 の辺が斜面方向となるので、必要な力は 50√3 です。以上より、正解は 2 です。
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