公務員試験 H28年 国家一般職(教養) No.29解説

 問 題     

我が国における地方活性化等に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.新幹線の開業は,交通利便性の向上に加え,大きな経済波及効果を期待できる。平成20 年の九州新幹線,平成24 年の東北新幹線の全区間の開業に続き,平成27 年,北陸新幹線が開業した。新幹線の整備計画が決定されてから40 年以上を経ての金沢開業であり,これにより,整備新幹線の全区間が完成した。

2.ふるさと納税とは,自分の選んだ地方公共団体に寄附を行った場合に,通常の寄附金に対する控除に加えて特別な控除が受けられる制度である。平成27 年度税制改正において,控除の限度額が引き上げられたほか,確定申告の不要な給与所得者等がふるさと納税を行う場合,控除に関する手続を簡素にする「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設された。

3.住民基本台帳ネットワークシステムに代わり,平成28 年から導入されたマイナンバー制度は,日本国籍を持つ者を対象に, 1 人1 番号を都道府県知事が指定する制度である。地方公共団体では,戸籍や税に関する個人情報とマイナンバーとを関連付けて,効率的に情報の管理を行えるようになった。

4.平成26 年度の一般会計予算には,地方創生交付金が計上され,プレミアム付き商品券の発行,しごとづくり,観光振興,子育てなど,幅広い分野で活用された。このうち,地域内での消費喚起を目的としたプレミアム付き商品券は,初めての試みであり,全国の地方公共団体で15 歳以下の子どものいる家庭に配布された。

5.地方公共団体の住民が意思決定を行う仕組みの一つに,住民投票条例に基づく住民投票があり,平成27 年度には,大阪市で特別区設置住民投票が行われたほか,一部の市町村で図書館の民営化に関する住民投票が行われた。これらの住民投票では,選挙権年齢の引下げに伴い,18 歳以上の者による投票が行われた。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが、「全区間」はまだ完了していません。北陸新幹線の延長計画などから判断したい選択肢です。

選択肢 2 は、妥当な記述です。

選択肢 3 ですが、個人番号を指定するのは、「各市町村」です。都道府県知事による指定ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、プレミアム付き商品券は「配布」されたわけではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、選挙権年齢の引き下げは H28 年からの適用です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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