公務員試験 H28年 法務省専門職員 No.40解説

 問 題     

コア・カリキュラムに関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.全ての教育活動の中心課題となる教科や活動領域を設定し,その周辺に各教科を配列して,全体を有機的に統合しようとするものである。米国のヴァージニア・プランやカリフォルニア・プランが有名で,我が国でも第二次世界大戦後,社会科を中心課程(コア・コース)に置いた教育実践が展開されたことがある。

2.学習指導要領で基準が示されているようなカリキュラムとは別に,教師が無意識的に伝達し,子供が暗黙のうちに学びとっているカリキュラムである。例として,学校の制度,慣行,規則,教師生徒の相互作用などが挙げられる。

3.特に関係の深い複数の教科・科目の間に相互の関係を見いだして,それらを関連付けてカリキュラムを構成したものである。例えば,生物と化学,地理と歴史というように,一つの教科・科目の学習と密接な関係にある他の教科・科目に関係をもたせて学習させることにより,その相乗効果を得ようとしたものである。

4.全体の教科をいくつかの大きな領域にまとめたカリキュラムである。教育内容の全体を,自然領域,社会領域,人文領域などのように大きく分ける場合をいう。教科・科目の枠にとらわれない教材選択が可能となり,より児童生徒を中心に置いたカリキュラムといえる。

5.「教育の現代化」運動において開発された自然科学を中心とする,物理,化学,生物,数学などの新カリキュラム編成の原理や立場の総称である。いわゆる「学問の構造」を教育内容の中心に据え,最先端の諸科学への理解を進めようとしたものである。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は妥当な記述です。

選択肢 2 ですが
「ヒドゥンカリキュラム」についての記述です。コア・カリキュラムではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
「相関カリキュラム」です。コア・カリキュラムではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
「融合カリキュラム」と考えられます。コア・カリキュラムではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
「学問中心カリキュラム」についてです。コア・カリキュラムではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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