H28年 国家一般職(高卒 技術) No.70 測量 解説

 問 題     

表は、水準点 A、B、C から水準測量を行い、点 P の標高を求めたときの結果を示している。このとき、未知点 P の標高の最確値はおよそいくらか。

1. 57.000 m
2. 57.140 m
3. 57.280 m
4. 57.420 m
5. 57.560 m

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

測定値に誤差があるとはいえ、57.273~57.289 の間と考えられます。これで 57.280 を選べばよいと思われます。正確な求め方は以下の通りです。

水準点から「距離が伸びるほど、誤差が蓄積」されます。
従って、計測結果に「重み付け」をします。この重み付けの度合いを軽重率と呼びます。
距離が長いほど誤差が蓄積されるため、軽重率を低くします

最確値は
分子を「計測値の重み付け平均」、分母を「軽重率の和」とした値
となります。

本問では、測定距離の比が 2:3:1.5 → 4:6:3 なので、軽重率は 1/4:1/6:1/3 です。57.2m からのずれだけに注目すれば
(0.084 × 1/4 + 0.089 × 1/6 + 0.073 × 1/3)/(1/4 + 1/6 + 1/3)
= (0.06016…)/(0.75) ≒ 0.080 です。
従って、最確値は 57.28 です。

以上より、正解は 3 です。

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