問 題
金属材料の加工に関する記述㋐,㋑,㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
㋐ 金属材料を常温で圧延により変形させていくと,加工が進むほど変形しにくくなる。このような現象を加工硬化という。
㋑ 一般に,加工する金属の再結晶温度以下で行う加工を冷間加工という。
㋒ 冷間加工材を加熱したところ,硬さ・引張強さが急に減少し,伸び・絞りが増加した。このような現象を回復という。
1.㋐
2.㋐,㋑
3.㋑
4.㋑,㋒
5.㋒
正解 (2)
解 説
㋐は妥当な記述です。
塑性変形に伴い、歪み(転移)が増加・重層化することで、すべり面に対する抵抗や硬さが増していきます。これを加工硬化といいます。
㋑は妥当な記述です。
再結晶温度以下で行う加工が冷間加工です。再結晶温度以上で行う加工が熱間加工です。冷間加工の方が、一般的に加工硬化が促進されます。
㋒については
硬さ、引張強さの「減少」、伸び・絞りの「増加」、「回復」といった部分はOKなのですが、「急に」という点が妥当ではないと考えられます。
以上より、正解は 2 です。
類題 H26no41
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