公務員試験 H28年 国家一般職(高卒 技術) No.40解説

 問 題     

プロジェクトの日程計画を示す方法にアローダイアグラムがある。アローダイアグラムでは,プロジェクトの作業は矢線,作業の結合点は印,矢線上の記号は作業名,矢線下の数字は所要日数を,それぞれ示す。

図のアローダイアグラムが示すプロジェクトが終了するまでに必要な最短日数として正しいのはどれか。

ただし,結合点においては,後戻りするような作業経路は禁止され,どの作業もその前の結合点に入る作業が終了していなければ開始できないものとする。また,破線の矢線は作業の順序関係だけを表す所要日数が0 のダミー作業である。

1. 7 日
2. 8 日
3. 9 日
4. 10 日
5. 11 日

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

アローダイアグラムが出てきたら
「最速時間」と「最遅時間」をそれぞれの段階に対して求める
→余裕時間(「最遅ー最速」)が0の所をつなぐ
→クリティカルパスが見つかる という流れが定石です。

「最速時間」は原則として、左から右に向かって時間を足していけばOKです。この際、ある点に向かう経路が複数ある時、「遅い方の時間」を書き込むのが注意点です。
まず、1通りしか行き方がない点までの最速時間を黒数字で書き込んだのが下図です。

複数行き方がある点で、一番遅い時間を赤字で加えたのが下図です。

※※アローダイアグラムでは
「→」をつい「ある地点から、別の地点へ移動するのにかかる所要時間」と無意識で考え、混乱することがあるのではないかと思います。本問で、自分が混乱したのは 「A → C といけば、状態4に6日でつけるんじゃないの?」という感覚です。

しかしそうではなく、各◯は一つの状態を表しています。そして、その状態に至るには、前の作業が全て終わっていないといけない というイメージが重要です。

いいかえると、◯ に至るまでに 2 本の → がある場合、1つの矢印ルートでそこにたどり着くと、半分だけその状態が完成するコンプリート率 50% の状態になる、というイメージです。

これが最速なので、終了までに必要な最短日数は 10 日です。

以上より、正解は 4 です。

クリティカルパスが聞かれることもあります。最遅時間を書き込み、クリティカルパスを太字で示したものが以下の図です。ぜひこの図まで、アローダイアグラムが与えられたら自分で作れるようにしておきましょう!

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