公務員試験 H28年 国家一般職(土木) No.10解説

 問 題     

質量10kgの物体が水平な台の上に静止した状態で置かれている。この物体に20Nの力を水平方向に加え続けたときの摩擦力はおよそいくらか。

ただし、物体の底面は常に台に接しているものとし、台と物体の間の静止摩擦係数を0.50、動摩擦係数を0.10、重力加速度の大きさを10m/s2とする。

  1. 10N
  2. 20N
  3. 30N
  4. 40N
  5. 50N

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

摩擦力とは、ものが動こうとする方向と逆向きに働く力のことです。ものの接触面(例:床)から受ける力です。

摩擦力は、2つに分類されます。1つめは、ものが動き出していない時の静止摩擦力です。2つめは、ものが動いている時の動摩擦力です。

共に F摩擦力=μN で求めることができます。

※N は、垂直抗力です。垂直抗力は床が水平で物の質量が m の時 mg です。床が斜めの場合、傾斜がθなら mgsinθ です。

※μは、静止摩擦力の場合、「静止摩擦係数」です。動摩擦力の場合、「動摩擦係数」です。

本問では 20N の水平方向の力で押しています。垂直抗力は mg = 10 × 10 = 100 です。従って、(最大)静止摩擦力は、50 と計算できます。

※(最大)とつけたのは水平方向の力が 50N 以下であれば、静止摩擦力はもっと小さくなるからです。

(最大)静止摩擦力 以下の力なので物体は動いていないと判断できます。

水平方向に着目した時にものが動いていないのだから

Σ横 = 0 です。

従って、20N の力で、水平逆向きに静止摩擦力がはたらいていると考えられます。

以上より、正解は 2 です。

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