公務員試験 H27年 国家一般職(農学) No.16解説

 問 題     

養液栽培植物工場などに関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. 養液栽培は土を使わずに培養液によって作物を生産する栽培法で土の代替となる培地を用いた固形培地耕や固形培地を使わない水耕噴霧耕、NFT*などがある。

2. 固形培地耕の中ではロックウール耕が主流であり古くは礫耕とも呼ばれた。ロックウール以外にもヤシ殻などの資材も使われレタスの養液栽培で多く用いられる。

3. 養液栽培の培養液の供給方法には循環式とかけ流し式がある。循環式は肥料成分比率は変化しないが殺菌と成長調節物質の除去が必要である。

4. 養液土耕栽培は、固形培地を地表に設置し独立したドリップチューブから水と液肥を別々に供給する栽培法である。

5. 植物工場には人工光源と太陽光を用いた完全制御型と太陽光のみを利用する太陽光利用型がある。完全制御型の開発は我が国では2000年頃から進められているが、設置コストが課題である。

*NFT:nutrient film technique

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。

選択肢 2 ですが
ヤシ殻などの資材を用いるのはトマトなどです。レタスではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
循環式では肥料成分比率は変化します。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
養液土耕栽培とは、「土」に少量ずつチューブから「水と肥料を合わせた液」を供給する方法です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
植物工場の「完全制御型」とは、外部と切り離された閉鎖空間で栽培を行うタイプです。「太陽光」は用いられません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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