公務員試験 H27年 国家一般職(化学) No.40解説

 問 題     

細胞小器官の一つであるミトコンドリアに関する ㋐~㋓ の記述のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ ミトコンドリアは、外膜と内膜の二つの膜で構成されており、前者はペプチドグリカンの膜,後者は脂質二重膜である。

㋑ ミトコンドリアは解糖系の酵素を有しグルコースから嫌気的にエネルギーを生産する細胞小器官である。

㋒ ミトコンドリアには細胞核とは異なる独自の DNA が存在しミトコンドリア内の一部のタンパク質をコードしている。

㋓ ミトコンドリアの内膜には ATP 合成酵素が局在しており高エネルギー結合をもつATPを合成する。

  1. ㋐ ㋑
  2. ㋐ ㋒
  3. ㋐ ㋓
  4. ㋑ ㋒
  5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

記述 ㋐ は明らかに誤りです。
ミトコンドリアの外膜、内膜は、共に生体膜の一種であり脂質二重膜です。「ペプチドグリカンの膜」は細菌の膜構造の一部です。

記述 ㋑ も明らかに誤りです。
ミトコンドリアはクエン酸回路 及び 水素伝達系を担う細胞内小器官です。解糖系は細胞質基質で行われます。また「嫌気的に」も誤りです。好気的にエネルギーを生産する細胞内小器官です。

以上より、正解は 5 です。

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