公務員試験 H27年 国家一般職(化学) No.35解説

 問 題     

塩化アルミニウム、ブチルリチウム及び、ジ-tert-ブチルペルオキシドは重合を行う際の開始剤として用いられる。これらの化合物とそれが用いられる重合反応の組合せとして、最も妥当なのはどれか。

  塩化アルミニウム ブチルリチウム ジ-tert-ブチルペルオキシド
1 ラジカル重合 アニオン重合 カチオン重合
2 ラジカル重合 カチオン重合 アニオン重合
3 アニオン重合 カチオン重合 ラジカル重合
4 カチオン重合 ラジカル重合 アニオン重合
5 カチオン重合 アニオン重合 ラジカル重合

 

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

構造を考えると、ジ-tert-ブチルペルオキシド が「O-O」結合を有する点から、ラジカル重合の開始剤と判断できるのではないでしょうか。

更に、ブチルリチウムは RLi という構造なので、グリニャール試薬(RMg)を連想し有機金属化合物と考えれば炭素原子上の「負電荷」すなわち「アニオン」によるアタックが連鎖していく「アニオン重合」の開始剤と考えられます。

以上より、正解は 5 です。
類題 H26no35

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