問 題
原子吸光分析法に関する記述 ㋐~㋓ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
㋐ 原子吸光分析法は、原子が励起状態から基底状態に戻るときに放出するスペクトル線に相当する光を基底状態の測定対象の原子に吸収させその吸収強度を測定することによって元素の分析を行う方法である。
㋑ 原子吸光の光源には、測定対象とする元素に適したものを用いる必要があり、陰極がその元素の金属や合金で作られた中空陰極ランプを用いることが多い。
㋒ 試料中の元素を原子化する方法には、化学炎を用いて原子化するフレーム法や黒鉛の炉に電流を流し発生するジュール熱で原子化する電気加熱炉法がある。
㋓ アルカリ金属などのイオン化されやすい元素の原子吸光分析では、原子化する段階でイオン化が起こり、吸光感度が低下する。これは、測定する元素よりもイオン化エネルギーの高い元素を試料中に加えることで抑制できる。
1.㋐、㋑、㋒
2.㋐、㋑、㋓
3.㋐、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓
正解 (1)
解 説
記述㋐~㋒は正しい記述です。
㋓ですが
イオン化されないようにするために「よりイオン化されやすい元素」を入れておきます。つまり、イオン化エネルギーが「小さい」元素を試料中に加えます。記述㋓は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
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