問 題
モニトリアル・システムに関する記述として最も妥当なのはどれか。
1. 英国の A. ベルと J. ランカスターによって大衆教育に適用され組織的方法として普及した、ベル・ランカスター法とも呼ばれる教授法である。生徒を学習進度別の班に分け、各班の年長者などを助教に任命し、教師は助教を集めて教え、助教が他の一般の生徒を教えた。
2. イタリアの医師により考案された、知的障害児に対する教育方法である。この教育方法では特に、6歳から 12 歳までの時期における教育の必要性が強調され、数多くの教具が整備された。
3. 通常、授業の1単位時間が 45 分や 50 分というように固定されているのに対して、学習の基本単位時間を 15 分とし、学習内容や学習者の能力に応じて、例えば 30 分授業や 60 分授業のように弾力的に時間割を編成することである。
4. スウェーデンの教育事業の一つで、経済的・文化的に恵まれない就学前の子どもに対し、初等教育のスタートに当たっての条件に不利がないようにする目的で、教育や医療などのサービスを提供するものである。
5. A. バンデューラによって提示されたもので、学習者が周囲の環境に関わりながら生活することによって、他人の姿を観察してその行動や意識などを学習していくことであり、観察学習とも呼ばれる。
解 説
モニトリアルシステムは「助教法」と呼ばれる、ベルとランカスターにより開発された学級教授法です。学力の高い年長者を助教(monitor)として指導にあたらせる方式です。
選択肢 1 は妥当な記述です。
選択肢 2 ですが
モンテッソーリ教育についての記述と思われます。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
弾力的な時間割編成は、モニトリアルシステムとは関係ありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
モニトリアルシステムの話ではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
バンデューラのモデリング理論です。モニトリアルシステムではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
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