H27年 国家一般職(高卒 技術) No.80 社会基盤工学 解説

 問 題     

河川工作物に関する記述㋐ ㋑ ㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 水制とは河道内の流水を制御するため河岸からある角度で河川の中心部に向かって突き出した工作物であり流勢を弱めて土砂を沈殿させ河岸の洗掘を防ぐ。

㋑ 堤防とは河川に沿って土砂などで築いた工作物であり洗掘防止の観点から原則として堤防の樹木伐採や除草は行わない。

㋒ 床固めとは河床の土砂を掘削し別の場所に移動させることで河川の幅や水深を維持するものである。

1. ㋐
2. ㋑
3. ㋒
4. ㋐ ㋒
5. ㋑ ㋒

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

㋐は妥当な記述です。
水制は「川岸から川の中心に向かって突き出した構造物」です。流速の減少や流れの変更による良好な河川景観の実現生物の生息地としての機能を期待して作られる構造物です。

㋑ですが、倒れた木が流木となることなどを防ぐといった治水上の観点から、樹木伐採や除草を行います。よって、㋑は誤りです。

㋒ですが
床(とこ)固めとは、河床が洗い流されないよう、河川を横断して水底に設ける低いダムのことです。「土砂を移動させる」わけではありません。よって、㋒は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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