公務員試験 H27年 国家一般職(高卒 技術) No.51解説

 問 題     

図のように、重力 W が作用する小物体が傾角 20°の斜面上を等速度で滑り降りている。このとき、動摩擦係数はいくらか。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

動摩擦力について、動摩擦力係数を μ’ とおき、「F動摩擦 = μ’N」 が成り立ちます。N は垂直抗力です。これが基礎知識です。

斜面なので、「斜面に対して垂直抗力」を考えます。そのため、W を「斜面方向」と「斜面に対し垂直な方向」に分解します。斜面に垂直に作用する力が Wcos20° とわかります。下図のようになります。

斜面に垂直に作用する力が Wcos20° なので、垂直抗力 N もWcos20° です。これにより、動摩擦力 F = μ’ Wcos20°です。

次に、「等速度」で滑っているため、物体に力はかかっていません。従って、「斜面方向の力 Wsin20°」 と、「動摩擦力」がちょうど等しいと考えられます。μ’ Wcos20° = Wsin20° と式を作れます。これをμ’ について解くと μ’ = sin20°/cos20° = tan20°です。

※ tanθ = sinθ/cosθ は基礎知識なので、ピンとこなかった場合はぜひこの機会に「三角関数の基礎知識」として覚えましょう。

以上より、正解は 3 です。


類題 H26no53

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