問 題
特殊加工に関する次の記述の㋐ ㋑ ㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
・放電加工は、㋐ のある加工液中で、工具と工作物をわずかな間げきで対向させ、そこに毎秒数千から数万回もの頻度でアーク放電を発生させ、放電が生じた部分が、融解・蒸発することを利用した非接触で熱的な加工方法である。
・レーザ加工は、レーザと呼ばれる特殊な光のもつエネルギーを、㋑ に変換して微細な加工を行うものである。
・㋒ は金属の表面仕上げの一つで工作物の表面の微小な凸部を化学的に溶解して光沢を与え滑らかな表面を得る加工方法である。
/ | ㋐ | ㋑ | ㋒ |
1. | 絶縁性 | 熱エネルギー | 電解加工 |
2. | 絶縁性 | 熱エネルギー | 化学研磨 |
3. | 絶縁性 | 運動エネルギー | 電解加工 |
4. | 導電性 | 熱エネルギー | 電解加工 |
5. | 導電性 | 運動エネルギー | 化学研磨 |
解 説
㋐ですが
加工液中で、工具の電極部分と工作物を接近させるのだから、加工液が導電性だと、液体に電気が流れていってしまいます。よって、㋐は「絶縁性」です。
㋑ですが
レーザー加工に関しては、レーザーカッターを連想するとわかりやすいのではないでしょうか。レーザーで「焼き切る」という表現もあるように、光エネルギーを熱エネルギーに変換して加工します。㋑は「熱エネルギー」です。
ーー試験には関係ない、関連事項・雑感ーー
試験には関係ありませんが、近年、数万円で買えるレーザー加工機が、日本の企業(smartDIYs さん at 山梨 https://www.smartdiys.com/) により開発されていたり、特に個人の DIY 分野において、3D プリンタと合わせて最高に hot な分野がレーザー加工であると、個人的には感じています。
日本のものづくり技術が、中小企業を中心に成熟したのですが、現在では、中小企業の数は減少傾向にあります。しかし、時代に適応した形で、今度は多くの「草の根レベルにおける工房的存在」が、世界に類を見ない製品をキラ星のように生み出す時代になっていく萌芽、鍵技術の一つではと、勝手にすごく期待している所です。個人的にも工房作り、とても興味ありです。
ーー試験には関係ない、関連事項・雑感 終わりーー
㋒ですが、問題文に「化学的に溶解して」とあるので、「化学研磨」と判断できると思われます。
以上より、正解は 2 です。
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