公務員試験 H27年 国家一般職(土木) No.25解説

 問 題     

浮体の安定性に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「比重が 0.5、1 辺の長さがaの立方体を図のように底面が水面と平行になるように水に浮かべた場合、傾心高 (メタセンタ高) は ( ㋐ ) となるため、浮体は ( ㋑ ) である。ただし水の比重は 1.0 である。

なお、重心 G と浮心 B の距離を 、浮体を水面で切断した断面の断面2次モーメントを I0、浮体の水面下の部分の体積を VB とおくと、傾心高は で表される。」

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

比重が 0.5 なので丁度半分沈んでいます。
物体の重心は丁度水面の高さであるとわかります。

浮心とは、沈んでいる部分のみを新たな図形として見た場合のその図形の重心と考えればよいです。本問では水面から a/4 下にいった所になります。

つまり  = a/2 ー a/4 = a/4 です。

また、断面二次モーメントの公式 bh3/12 より、a4/12

そして、水面下の体積はa3/2

以上より、傾心高を求めると

(a4/12)/(a3/2)ー a/4
= a/6 ー a/4
= ーa/12 となる。

従って、正解は 3 or 4 となる。

傾心高は負ならば、不安定と判断できる。(これは知識。)

よって、正解は 4 。

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