問 題
信号処理に関する次の記述の㋐~㋓に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
・連続的に変化するアナログ信号をA/D 変換するとき信号のディジタル化を原因として生じる誤差を㋐ 誤差と呼ぶ。
・アナログ信号を構成する周波数成分の上限値を f [Hz] としこのアナログ信号を周波数 fs [Hz] でサンプリングしてディジタル信号を得るものとする。サンプリング定理(標本化定理)によれば ㋑ が成立するときこのディジタル信号から元のアナログ信号を忠実に再現することができる。
・高速フーリエ変換(FFT)は観測されたディジタル信号に対する ㋒ フーリエ変換を高速に計算するアルゴリズムとして1960年代に発表された信号処理方法であり複素数の積和計算に対して㋓ と呼ばれる演算を活用することで計算量が飛躍的に減少する。
㋐ ㋑ ㋒ ㋓
1. 量子化 f≦ 2fs 離散 モンテカルロ
2. 量子化 2f≦ fs 離散 バタフライ
3. 量子化 2f≦ fs 連続 バタフライ
4. 偶然 f ≦ 2fs 連続 モンテカルロ
5. 偶然 2f≦ fs 離散 モンテカルロ
解 説
デジタル化とは「とびとびの値にすること」です。とびとびデータにすることを「量子化」と呼びます。㋐は量子化です。
サンプリング定理については、H26no32 にもあるように、元の2倍の周波数より大きくすれば OK です。よって fs ≧ 2f です。向きを逆にすれば、正解は 2 or 3 とわかります。
高速フーリエ変換は、「離散フーリエ変換の高速計算アルゴリズム」です。全く不正確ですが、漠然としたイメージとしては、トランプがバラバラに床に散らばっているものをきれいに順番に並べる問題を考えます。そこで「1枚1枚見てハートの1、スペードの5、、、と分けていく」より、『まず赤と黒でバーっとわける、次に赤をハートとダイヤにバーっとわける、、、ある程度いってから、1枚ずつ見ていく』といってやると、案外早く分けられるよね、といった考え方です。
以上より、正解は 2 です。
類題 H26no32
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