公務員試験 H26年 国家一般職(農学) No.12解説

 問 題     

雑穀に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. モロコシ(ソルガム)は、南米が起源とされ作物学的に、穀実用モロコシ、デンプン用モロコシ,箒(ほうき)モロコシ、飼料用(牧草型)モロコシに分けられている。南米インドでは重要な食料である。我が国ではゼラチンの代用品として利用されている。

2. キビはイネ科の多年生植物である。穂型は片穂型密穂型の2型に分けられる。モチ種ウルチ種があり我が国ではウルチ種が多い。精白して米と混炊して食べられ粉にして団子や飴などの菓子原料にされる。

3. アワはトウジンビエから分化したと考えられている。オオアワとコアワに分けられ我が国では主にコアワが栽培されている。モチ種とウルチ種があり我が国ではウルチ種が多い。ウルチ種のアワは精白して米と混炊して食べられる。

4. ヒエはイネより耐冷性が強いことから我が国では古くから寒冷地や高冷地で作付けされていた。精白ヒエは白米に比べタンパク質脂質ビタミンB1が多いが食味は米より劣る。精白して米と混炊して食べられる。

5. ソバはヒユ科(アカザ科)の1年生植物である。高温多湿な気候に適し生育期間が1か月程度と短い。近年は需要の増大により我が国における作付面積は増加の傾向にある。我が国での主な用途はそば用でそば粉菓子そばがきなどにも用いられている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが、モロコシはアフリカ起源とされています。南米起源ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが、キビはイネ科の「一年生植物」です。多年生ではありません。また、我が国の栽培ではモチ種が多いです。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、アワはエノコログサ(ネコジャラシ)から分化と考えられています。日本では主に大アワが栽培され、モチ種が多いです。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、妥当な記述です。

選択肢 5 ですが、ソバはタデ科です。また、湿潤に弱い点が特徴です。生育期間は 2~3 ヶ月です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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