公務員試験 H26年 国家一般職(高卒 基礎) No.38解説

 問 題     

財政に関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. 累進課税制度と社会保障制度が一般化した現代の財政には財政制度そのものに景気変動を緩和する仕組みが組み込まれている。この仕組みのことをプライマリーバランスという。
  2. 我が国の予算は一般会計と特別会計から成っている。特別会計は特定の目的を実現するためのもので税金の使い道が分かりやすい。このため政府は一般会計の見直しを行い平成18年度には15会計あった特別会計を増やし平成23年度で31会計となった。
  3. 我が国の一般会計歳入に占める国債の割合である国債依存度については平成4年度に初めて赤字国債が発行されてから徐々に増加し続け平成25年度には約25%となった。
  4. 租税は税負担者と納税者が同一である直接税と税負担者と納税者が異なる間接税に大別できる。我が国では所得税や法人税は直接税に消費税やたばこ税は間接税に分類される。
  5. 我が国では消費税が昭和63年の税制改正によって導入されたが平成26年導入されて以来初めて高齢化社会における社会保障の財源にするため税率が引き上げられた。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが、記述はビルトイン・スタビライザーについての記述です。プライマリーバランスとは、基礎的財政収支のことです。

選択肢 2 ですが、H20 年の見直しにより、H23 年までに特別会計を 17 まで減縮する、とされました。増やして 31 になったわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、国債依存度は H25 年度、50% 弱です。約 25% ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、妥当な記述です。

選択肢 5 ですが、3% → 5% → 8% と段階的に引き上げられています。「導入されて以来初めて」ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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