公務員試験 H26年 国家一般職(化学) No.3解説

 問 題     

底面が正三角形で体積が 54 である三角柱の表面積が最小となるときの、底面の一辺の長さはいくらか。

1.2
2.3
3.4
4.6
5.9

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

【解法1】
一辺 を a とおきます。正三角形の面積は √3/4 a2 です。これは公式として覚えると良いです。体積が 54 なので、高さを h とおくと 54 = √3/4 a× hです。よって
h = 54/(√3/4 a2)
= 72√3/a2 です。

表面積は、「底面積×2 + 3×側面積」です。
2 ×(√3/4 a2)+3 × a × 72√3/a2
= √3/2 a2 + 216√3/a
= √3(a2/2 + 216/a) と表せます。よって、a2/2 + 216/a の最小値がわかればよいです。

正解は a = 2,3,4,6,9 のどれかなので、代入していきますそれぞれ、110 , 76.5 , 62 , 54 , 64.5 となります。従って、a = 6 の時最小です。正解は 4 です。
 
【解法2】
選択肢を活用します。
いきなり一辺2と仮定します。すると、底面積は√3 です。体積が 54 なので、高さが18√3 とわかります。側面積は 3 × (18√3 × 2) = 108√3 です。よって、表面積は 2√3 + 108√3 = 110√3 です。

以下、同様に一辺が 3,4,6,9 の場合の表面積を出していけば
a = 3 の場合
底面積9/4 √3、高さ 8√3、表面積 110√3

a = 4 の場合
底面積 4√3、高さ 9/2 √3、表面積 76.5√3 ・・・となり、 a = 6 の時最小とわかります。
 
※『総合職を受ける人用』
1:f(a) = a2/2 + 216/a とおき、微分して最小値を求める。216/a は、216×a-1 とすれば、商の微分の公式不要。

微分すると
a2 -216a-2 となる。
a2 -216a-2 = 0 を解いて、a = 6。
 
2:相加・相乗平均の応用
f(a) = a2/2 + 216/aを
a2/2 + 108/a + 108/a とみなして考える。
1/3(a2/2 + 108/a + 108/a)≧3√(a2/2 × 108/a × 108/a)
 等号成立は「a2/2 = 108/a」 の時。つまり、a3 = 216 。従って、a = 6 の時最小。

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