公務員試験 H26年 国家一般職(行政) No.45解説

 問 題     

世界各国の経済・財政に関する次の記述のうち妥当なのはどれか。

1. 中国では、金融市場の拡大に関連して、金融の技術革新による新商品の利用も進んでいる。最近は、信託商品、委託商品等の形で、銀行が預貸比率規制の枠内で家計や企業から集めた資金を資金需要者へ仲介する「シャドーバンキング」と呼ばれる金融活動が拡大している。2012年末現在では、こうした金融活動は、中国独自のものであり、他の国々ではみられない。

2. 欧州では、深刻な状況にある若年失業者問題について、これまでもEU レベルで様々な対策が打ち出されてきたが、2013 年の EU 首脳会議では、若年層の失業率が 25 % を超えている国で、教育・労働・職業訓練のいずれも受けていない若者への集中的な取組である「若年雇用イニシアチブ」を実施することが決定された。

3. インドネシア、タイ、マレーシア及びフィリピンのいわゆる ASEAN4 と呼ばれる国々については、2012 年の実質 GDP 成長率 (前年比) は、内需の落ち込みに加え、輸出も落ち込んだため,いずれの国も 3 % 未満の伸びとなった。特にタイは、2011 年の洪水の影響により消費及び投資が大きく落ち込み、2012 年の実質 GDP 成長率はマイナスとなった。

4. 米国では、2012 年 11 月の大統領選挙と同時に行われた議会選挙の結果、下院はオバマ大統領の民主党が、上院は共和党が多数を占める「ねじれ議会」の状態となった。このような状態の下、財政政策をめぐる両党の隔たりは大きく、2014 年度予算をめぐる調整は難航したが、当面の措置として暫定予算の合意を盛り込んだ法案が成立し、史上初の連邦政府機関閉鎖は回避された。

5. 英国では、実質経済成長率 (前期比年率、季節調整値) が 2012 年 7-9 月期にロンドン・オリンピックの経済効果から前期比年率約3% 増と一時期プラスとなったが、その後は4四半期連続でマイナス成長となった。この要因として、家計の債務残高が対可処分所得比で 2000 年以降常に 200 % を超え、かつ、その比率が一貫して上昇していることから、個人消費が大幅に落ち込んでいることが挙げられる。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが
シャドーバンキングとは、銀行ではなく、証券会社やヘッジファンド等の、銀行以外の金融会社による金融仲介業務です。中国の取引額が急増し存在感を増しています。「中国独自のもの」ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
欧州の若年失業者問題に関する記述です。

選択肢 3 ですが
ASEAN4(インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン)は、いずれの国も 前年比 5% 程度の堅調な伸びを示しています。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
2013 年 10 月に、17 年ぶりの政府機関閉鎖がおきました。回避していません。また、史上初でもありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
英国の実質経済成長率は、2012 年 9-12 月期にマイナスですが、以降はプラス成長です。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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