公務員試験 H26年 国家一般職(行政) No.41解説

 問 題     

我が国の財政制度等に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

1. 財政には、資源配分の調整、所得の再分配、経済の安定化という三つの機能がある。このうち,経済の安定化は、政府がそのときの財政状況に対応して新たな財政的手段を打ち出すことによる自動安定化機能(ビルト・イン・スタビライザー)と、財政の中に制度的に組み込まれている裁量的な財政政策(フィスカルポリシー)に分けられる。

2. 租税は、直接税と間接税に分類される。直接税は、法律上の納税義務者が税を財貨やサービスの価格に直接転嫁することにより、最終的な購入者がその税金を負担することを立法者が予定しているものであり、酒税や揮発油税などがある。一方、間接税は、法律上の納税義務者と担税者が一致することを立法者が予定しているものであり、相続税や贈与税などがある。

3. 一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算のうち,特別会計については、特別会計に関する法律に基づき、平成18年度時点で31あった特別会計が,平成23年度には17まで減少した。その後、平成24年度に東日本大震災復興特別会計が新設された。

4. 各年度の地方交付税の総額は、地方財政計画の歳入と歳出の差額(地方財源不足)を補塡するなかで決定される。具体的には、地方交付税の法定率分などを基本とし、これに地方税などのその他の歳入を加えた合計額と、地方財政計画の歳出総額との間に乖離が生じる場合、平成25年度現在の補塡スキームにおいては、国は負担せず、地方が赤字地方債(臨時財政対策債)を発行して全額負担することとなっている。

5. 予算は、まず衆議院に提出され審議を受けなければならない。衆議院の予算委員会で詳細に審議され、さらに本会議で審議、議決されたのち、参議院に送付され同様の手続を経て予算が成立する。参議院が衆議院と異なった議決をした場合は両院協議会を開くが、それでも意見が一致しない場合、両院協議会開催後30日以内に再度衆議院の予算委員会で審議され、本会議で審議、議決されることで予算が成立する。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
第 1 文は妥当です。財政の三機能は「資源配分、所得再分配、経済安定化」です。第 2 文ですが「ビルト・イン・スタビライザー」と「フィスカル・ポリシー」が逆です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
「直接税」と「間接税」を入れ替えると妥当です。直接税が、納税義務者と担税者が一致です。代表例が、相続税、贈与税です。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。
特別会計の動向に関する記述です。

選択肢 4 ですが
地方交付税は、いわば「国が地方に代わり徴収する地方税」です。地方の固有財源です。具体的原資は、所得税・法人税、酒税、消費税等の、国税の一定割合と法定されています。「地方財源不足を補填するなかで決定される」わけではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
予算について、両院協議会でも不合意の場合、「衆議院の議決=国会の議決」となります。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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