公務員試験 H26年 国家一般職(行政) No.40解説

 問 題     

ソロー=スワンのモデルにおいて、コブ=ダグラス型の生産関数が

であるとする。ただし、Kt は t 期の資本ストック、Lt は t 期の労働量、Yt は t 期の産出量であ
る。また労働量の成長率が 5 % で貯蓄率が 0.3 であるとする。さらに、資本減耗や技術進歩
がないと仮定するとき、定常状態における労働量1単位あたり資本の大きさ(資本労働比率)はいく
らか。

1. 4
2. 16
3. 25
4. 36
5. 49

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

ソロースワンモデルなので、成長率 ΔK/K = sy/k・・・(1) です。ここで s は貯蓄率、y が 1 人あたり生産(Y/L)、k が 1 人あたり資本(K/L)です。本問で求めたいのは「1人当たりの資本」である k = K/L です。

定常状態においては「1人当たり生産、1人当たり消費、1人当たり資本が一定」です。そのため、資本の成長率=労働量の成長率です。つまり、定常状態において (1) の左辺は労働成長率 0.05 と等しくなります。s = 0.3 も代入することで y/k = 1/6・・・(2) とわかります。

与えられた生産関数に注目します。求めたいのが K/L なので、両辺を L で割ります。すると Y/L = (K/L)0.5 ・・・(3) となります。(2)、(3) より、K/L についての式を、以下のように計算できます。

選択肢より、L/K = 36 の時、6/36 = 1/6 となり、等式が成立します。

以上より、正解は 4 です。

コメント