問 題
コンクリートに関する記述㋐ ㋑ ㋒の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。
㋐ コンクリートは、水セメント比が大きくなるほど、圧縮強度が大きくなる。
㋑ スランプ値が大きいコンクリートほど、流動性は大きいが、分離やブリーディングが生じやすい。
㋒ コンクリートの中性化は、骨材中の成分がセメントペーストに含まれるアルカリ成分と化学反応を起こして水分を吸収し、骨材が膨張を起こす現象である。
㋐ ㋑ ㋒
1. 正 正 誤
2. 正 誤 正
3. 正 誤 誤
4. 誤 正 誤
5. 誤 誤 正
正解 (4)
解 説
㋐ですが
水セメント比とは、練り混ぜた直後のコンクリートやモルタルに含まれる水とセメントの比率です。W/C で表されます。「W/C が大きい」ほど圧縮強度は「減少」します。よって、記述㋐は誤りです。
㋑は、妥当な記述です。
バケツのようなもの(スランプコーン)に生コンクリートを入れ、棒で撹拌した後、逆さにして置き、スランプコーンを上にズポッと引き上げます。すると、コンクリートの固まりがずるずるっと滑って広がっていきます。これをスランプ試験と呼びます。コンクリートの頂部がどれだけ下がったかがスランプ値です。スランプ値が大きいほど、流動性が大きいといえます。
㋒ですが
記述は「アルカリ骨材反応」です。
中性化とは、セメントの水和反応で生じた水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が、大気中の二酸化炭素(CO2)と反応し、中性に近い炭酸カルシウムに変化する現象です。共に鉄筋コンクリート構造物の劣化現象の一種です。
以上より、誤、正、誤です。正解は 4 です。
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