問 題
炭素鋼に関する次の記述の ㋐ ~ ㋔ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
・炭素鋼は炭素の含有量の割合が増加すると引張強さや硬さが ㋐ する。
・㋑ とは炭素鋼がオーステナイトとなるまで加熱した後に急冷しマルテンサイトとして ㋒ させる熱処理である。
・㋓ とは ㋑ した炭素鋼の ㋔ (粘り強さ)を増すために再加熱する熱処理である。
/ | ㋐ | ㋑ | ㋒ | ㋓ | ㋔ |
1. | 増加 | 焼入れ | 硬化 | 焼戻し | 靭性(じんせい) |
2. | 増加 | 焼戻し | 軟化 | 焼入れ | 脆性(ぜいせい) |
3. | 減少 | 焼入れ | 軟化 | 焼戻し | 脆性(ぜいせい) |
4. | 減少 | 焼戻し | 硬化 | 焼入れ | 脆性(ぜいせい) |
5. | 減少 | 焼戻し | 軟化 | 焼入れ | 靭性(じんせい) |
正解 (1)
解 説
「鋼」とは、2% 以下の炭素を含む、鉄の合金です。純度がとても高い鉄は脆いため、加工のしやすさから鋼がよく用いられています。
鋼の処理には、焼入れ、焼戻しなどがあります。焼入れは英語で「ハードニング」「クエンチング」などと呼ばれます。加熱した後急冷することで硬くなります。㋑は「焼入れ」、㋒は「硬化」です。
焼入れで硬くなるのですが、このままだと脆いため、再加熱して硬さを調節し、粘りや強靭性を高めます。英語では「テンパリング」と呼ばれます。(チョコレート加工で聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。)㋓は「焼戻し」、㋔は「靭性」です。
以上より、正解は 1 です。
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