H26年 国家一般職(高卒 技術) No.12 物理 解説

 問 題     

滑車を用いた運動に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし重力加速度の大きさを g とする。

「図のように軽くて滑らかな滑車を通して質量 m の小物体 P と質量 2m の小物体 Q が糸で結ばれている。いま P、Q から静かに手を放したところ P、Q は同時に運動し始めた。P に加わる張力の大きさを T、P の鉛直上向きの加速度を a とすると P の運動方程式は次式で表される。

ma = ㋐

また Q の運動方程式も同様に表すと二つの運動方程式から

T = ㋑

と表される。」

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

質量 m の物体→ mg 下向きの力がかかる が基礎知識です。
複数の物体→一つずつ物体に注目する が定石です。

まず、物体 P に注目します。

下向き mg の力がかかります。また、接しているひもから、張力 T がかかります。全体を見ると、重たいのが Q なので、 物体 P は Q に引っ張られる形で 上向きに動いていくと考えられます。以下のようにまとめられます。

左辺の F に、F = ma を代入すれば、㋐ は T – mg です。正解は 4,5 に絞られます。

次に、物体 Q に注目します。

物体 Q は下向きに動いていきます。また、ひもでつながっているから物体 P と加速度の大きさは同じはずです。従って、以下のようにまとめることができます。

それぞれの物体に注目することで

・ma = T-mg
・2ma = 2mg -T

という2式を立てることができました。a を消去すると T = 4mg/3 と表すことができます。

以上より、正解は 4 です。

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