問 題
コンクリートに関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
・硬化コンクリートが空気中の炭酸ガスの作用を受けて、次第に( ㋐ )を失うことを中性化という。コンクリートが中性化すると、鉄筋を腐食から保護する( ㋑ )が破壊され、鉄筋の腐食が進行し鉄筋の体積は見かけ上膨張するため、コンクリートにひび割れ等の損傷が生じる。
・AE剤を用いてコンクリート中に平均数十μm程度の微小な空気泡を適切に連行すると、セメント量及び水セメント比が同じ場合、AE剤を用いないときと比べて耐凍害性及び( ㋒ )が向上する。
- ㋐ ㋑ ㋒
- アルカリ性 不動態被膜 ワーカビリティー
- アルカリ性 不動態被膜 圧縮強度
- アルカリ性 動態被膜 圧縮強度
- 酸性 動態被膜 ワーカビリティー
- 酸性 動態被膜 圧縮強度
正解 (1)
解 説
㋐,㋑についてですがコンクリートはアルカリ性です。鉄筋コンクリートが錆びない理由として、高アルカリ状態なので不動態被膜が形成されているというものがあります。
以上より、㋐は「アルカリ性」㋑は「不動態被膜」です。
㋒についてですが、AE 剤とは混和剤の一種です。Air Entraining Agent:空気連行剤 のことです。微小な泡が均等に含まれることで流動性が高まり、ワーカビリティーの向上が見込めます。
また、凍害とは、コンクリート中の水分が凍結(体積膨張)と融解を繰り返すことでコンクリートにひび割れなどが生じることです。
AE剤の混和により、自由水の凍結による大きな膨張圧を均等に含まれる微小な泡が緩和する働きにより、耐凍害性が向上します。
イメージとしては、人でぎゅうぎゅうの電車の間にふわふわふとんが均等にはさまったおかげで、人が少し太ってもそれほどみんなが押される力は変わらないという感じです。
以上より、㋒はワーカビリティーです。
正解は 1 です。
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