公務員試験 H26年 国家一般職(電気・電子・情報) No.26解説

 問 題     

t ≧ 0 で定義された関数 f (t) のラプラス変換を複素数 s を用いて

と定義する。

いま、f(t) が次式で表されるとき、そのラプラス変換として最も妥当なのはどれか。
f (t) = e-3t + 2t  ( t ≧ 0 )、ただし複素数 s の実部は正とする。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

基本的なラプラス変換である e-at → 1/(s-a)、 t → 1/s2 について覚えていれば、公式からすぐに、1/(s+3) + 2/s2 です。

公式を知らなければ、定義に基づいて計算をすれば OK です。※計算が複雑で、非推奨です。基本的なラプラス変換は公式を覚えておくべきと考えられます。

e-st f(t) = e-st(e-3t + 2t) = e-(s+3)t + 2t e-st です。各項を積分してみます。
∫ e-(s+3)t dt = e-(s+3)t/-(s +3) となります。

また
∫ t e-st
= ∫ t (e-st/-s)’
= te-st/-s -∫  (e-st/-s)
= te-st/-s – e-st/s2 です。

どの積分結果の項も t = ∞ の時には 0 になるため、定積分の結果は t = 0 を代入したもの※ただし符号は逆 です。よって、確かに 1/(s+3) + 1/s2 です。 2t の部分を 2 倍すれば、1/(s+3) + 2/s2 です。

以上より、正解は 1 です。

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