問 題
イギリスの王権と議会の関係に関する記述A〜Dのうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A:貴族は、結束してジョン王に反抗し、1215 年に、新たな課税には高位聖職者と大貴族の会議の承認を必要とすることなどを定めた大憲章(マグナ=カルタ)を王に認めさせた。
B:15 世紀に、絶対王政を確立したランカスター朝のエリザベス1世は、神から授かった王権は人民に拘束されないという王権神授説を唱え、議会を無視して課税するなど、専制政治を行った。
C:チャールズ2世が絶対王政の復活に努めたため、1688年に、議会はクロムウェル率いる騎馬隊により対抗し、国民の生命茜財産の保護などを定めた権利の章典を王に受け入れさせ、これにより立憲王政が確立した。
D:議会の権利を主張するホイッグ党のウォルポールは1721年に首相となり、その後、内閣が王に対してではなく、議会に対して責任を負うという責任内閣制が形成されていった。
- A、B
- A、C
- A、D
- B、C
- C、D
正解 (3)
解 説
記述 A は、正しい記述です。
記述 B ですが、エリザベス1世は「デューダー朝」です。また、王権神授説を唱えたのは、1603 年にスチュアート朝を継いだスコットランド王「ジェームズ1世」です。よって、記述 B は誤りです。
記述 C ですが、クロムウェルは 1642 年の清教徒革命において活躍した人物です。よって、記述 C は誤りです。
記述 D は、正しい記述です。
記述 A ,D が妥当な記述なので、正解は 3 です。
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