問 題
国際会議や国際機関に関する記述A〜Dのうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A:金融・世界経済に関する首脳会合(G20)は、2008年以降、金融握経済危機を契機に開催されるようになった会議であるが、「国際経済協力の第一のフォーラム」と位置づけられており、マクロ経済政策調整などに大きな役割を果たしている。2012 年はメキシコで開催され、世界の金融市場を不安定にしている欧州問題への対応等、世界経済の問題を中心に議論が行われた。
B:世界貿易機関(WTO)は、貿易の自由化を通じて世界経済の発展をめざす国際機関である。近年は、ドーハ・ラウンドと呼ばれる多角的貿易交渉を行ってきたが、2012年に最終合意がなされ、加盟各国の関税率が工業製品で各国 3 %以上引き下げられることになった。また、近い将来に始められる新たな交渉では、貿易のみならずサービス分野も交渉対象とすることとされた。
C:国際通貨基金(IMF)は、外貨不足に陥った加盟国に対して外貨貸付を行ったり、世界全体などの経済と金融の情勢をモニターし、加盟国に経済政策に関する助言を行ったりする国際機関である。近年では、財政の持続可能性への懸念から国債利回りが上昇するなどしたギリシャやポルトガルなどに対してEUとともに金融支援を行っている。また、2012年には日本で国際通貨基金握世界銀行年次総会が開催された。
D:経済協力開発機構(OECD)は、世界の主要国が加盟し、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関であり、アジアでは日本と中国が加盟国となっている。世界貿易機関などでの国際的な交渉の場においては、経済協力開発機構が工業国の主張を集約する場としての役割を果たすことがある。また、2011年から日本人が経済協力開発機構のトップ(事務総長)を務めている。
- A、B
- A、C
- B、C
- B、D
- C、D
解 説
記述 B ですが、ドーハ・ラウンドは、現時点で未だに「最終合意」はしていません。よって誤りです。
記述 D ですが、アジアでは日本と「韓国」が加盟国です。また、OECD の事務総長は日本人ではありません。
以上より、妥当な記述は A,C です。
正解は 2 です。
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