公務員試験 H25年 国家一般職(化学) No.8解説

 問 題     

図のような、起電力 V の直流電源、抵抗値が R 及び 2R の抵抗、静電容量が C のコンデンサ、スイッチ S からなる回路がある。この回路のスイッチ S を閉じて十分に時間が経過したとき、コンデンサに蓄えられている電気量として最も妥当なのはどれか。

  1. 2/5 CV
  2. 3/4 CV
  3. 4/5 CV
  4. 5/4 CV
  5. 3/2 CV

 

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

十分に時間が経つと、コンデンサの両端に+、-の電荷が蓄えられます。この時、コンデンサの極板間には電流が全く流れていないため「抵抗が無限大とみなす」のがポイントです。電流回路としては、コンデンサを無視します。下図のような回路として考えるということです。

そうすると、抵抗 R と2R の並列部分と、抵抗2R の部分がつながった回路とみなすことができます。

合成抵抗を計算すると、並列の部分(Rと2R)は
R×2R/R+2R
= 2R2/3R
= 2R/3  です。

2R/3  と 2R の直列なので、合成するために足すと (8/3)R です。全体の電圧が V なので、流れる電流は 3V/8R です。

コンデンサ部分の電気量を知るためには、コンデンサの基本式 Q = CV から V がわかればよいです。コンデンサの部分と並列の位置にある2Rの抵抗に注目します。※並列であれば、電圧が同じだからです。

V = RI なので、RI を計算すると、2R × 3V/8R = 3V/4 です。Q=CV なので、3/4 CV が答えです。

以上より、正解は 2 です。

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