公務員試験 H25年 国家一般職(教養) No.39解説

 問 題     

我が国の政府開発援助(ODA)に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.ODAには、開発途上国を直接支援する二国間援助と、間接支援する多国間援助がある。我が国の2010 年のODA実績(支出純額)の内訳をみると、多国間援助が二国間援助よりも多い。

2.二国間援助は、開発途上国に対して無償で提供される「贈与」と、将来、開発途上国が返済することを前提としている「政府貸付」に大別することができる。我が国の2010 年の二国間援助(支出純額)の内訳をみると、「贈与」が「政府貸付」よりも多い。

3.多国間援助には、国連児童基金(UNICEF)や世界保健機関(WHO)への拠出などがあるが、国際復興開発銀行(IBRD)やアジア開発銀行(ADB)などの経済成長や経済協力などを目的とする国際機関への拠出金は、多国間援助には含まれない。

4.我が国のODA実績(支出純額)は、2001 年にアメリカ合衆国に抜かれ、世界第 2 位となったが、その後は 2 位を維持している。一方、ODAの国民一人当たりの負担額をみると、2010 年においては世界第 1 位となっている。

5.我が国の二国間援助について、2010 年の地域別実績(支出総額)をみると、依然として内戦や紛争、難民、干ばつによる飢餓、感染症のまん延など、発展を阻害する深刻な問題を抱える国が多いアフリカ地域が最も高く、全体の約 6 割を占めている。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが、 ODA は二国間援助がメインです。妥当ではありません。

選択肢 2 は、正しい記述です。

選択肢  3 ですが、国際機関への拠出を通じた間接的援助は、多国間援助に含まれます。妥当ではありません。

選択肢 4 ですが、1人当たりは額に比べて低い順位です。正確な数値は知らなくても、1位ではないと判断したい記述です。

選択肢 5 ですが、上位はインド、ベトナム、イラク、バングラデシュなどです。

以上より、正解は 2 です。

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