公務員試験 H24年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅰ(3)解説

 問 題     

⑶ 感染症に関する次の記述のうち、最も妥当なものの番号を一つ記せ。

① 誘導期間とは、宿主が病原体に暴露されてから発病するまでの期間である。

② 流行とは、特定の地域や集団において、同一の疾病が一定期間に通常よりも異常に高い頻度で発することである。

③ zoonosis(人畜共通感染症)とは、本来ヒトのもっていた病原体がペットなどの動物に感染して広がったものであり、動物のもっていた病原体がヒトに感染して広がったものではない。

④ 腸管出血性大腸菌 O157 の保有者であっても、無症状であれば食品の調理業務の就業を制限されることはない

 

 

 

 

 

 解 説     

① ですが
「潜伏期間」についての
記述です。誘導期間についてではありません。

②は、正しい記述です。

③ですが
人畜共通感染症とは、ヒトと脊椎動物の間を自然に伝播しうるすべての病気又は感染症のことです。寄生虫症と細菌性食中毒も含みます。ヒトのもっていた病原体が感染して広がったものも動物のもっていた病原体がヒトに感染して広がったものも含まれます。動物→ヒトの例としては オウム病などがあります。ヒト→動物の例としては 結核などがあります。

④ですが
O157 に関しては、無症状病原体保有者は他の人にうつす可能性があります。そのため、法律によって便検査でベロ毒素産生菌が陰性になるまでの間、飲食物の製造や飲食物に直接接触するような業務につくことが制限されます。

以上より、正解は ② です。

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