公務員試験 H24年 国家専門職(食品衛生監視員) No.4毒性学Ⅰ(2)解説

 問 題     

⑵ 次の毒性試験の説明 A~D に合致する試験の名称をそれぞれ記せ。

A 被験物質の示す短時間の症状を明らかにし、50 %致死量(LD50)や最小致死量を求める試験である。

B ラットやイヌ等を用いて、被験物質を連続又は反復投与により生じる毒性を調べる試験である。90 日間前後の試験が合理的と考えられており通常長期の試験の予備的に実施される試験である。

C ラットやマウス等に被験物質を投与し、生殖機能、発情周期、交尾行動、受胎、分娩等に及ぼす影響について一般的な情報を得る試験である。複数世代に被験物質を投与する場合もある。

D ラットやマウス等を用い被験物質を投与して、腫瘍の発生を観察する試験である。

 

 

 

 

 

 解 説     

A 「短時間の症状」、「LD50 等を求める」という点から、一般毒性試験の中でも「単回投与毒性試験」です。

B 「反復投与」の中でも、「90日前後」であることから、一般毒性試験における反復投与毒性試験の中でも「亜急性毒性試験」です。

C 「生殖毒性試験」です。別名、繁殖試験と呼ばれます。

D 「腫瘍の発生を観察する」とあるので「発がん性(がん原性)試験」です。長期間と多額の費用がかかるためスクリーニング試験として、変異原性(遺伝毒性)試験が前もって行われることが多いです。

以上より
A:単回投与毒性試験
B:亜急性毒性試験
C:生殖毒性試験
D:発がん性(がん原性)試験 です。

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