問 題
抽出操作に関する次の記述の ㋐ ㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「1.0 t のカルボン酸 A と51 t の有機溶剤 B を合わせて溶液を調製した。この溶液に純水 8.0 t を加えて、抽出槽で混合撹拌した後槽内が油相と水相に分離するまで静置した。
このとき油相と水相における A の重量分率がそれぞれ、0.0040 0.080 とするとこの水相の全重量は㋐ t である。また、油相に含まれる水の重量が 0.5 t であるとき水相に含まれる B の重量は ㋑ t である。」
㋐ ㋑
- 9.0 0.2
- 9.0 0.8
- 10 0.2
- 10 0.8
- 10 1.7
解 説
分液ろうと に、油層と水層が二層できているイメージです。
1.0 t のカルボン酸 A 、51 t の有機溶剤 B 、8.0 t の純水を混ぜているので、全部で 60t です。水層の全重量が聞かれているため、水層の全重量を x (t) とおきます。すると油層の全重量は 60 – x (t) です。
A に注目すると、全部で 1.0t なので、0.004 × (60ーx)+0.08 × x = 1 です。両辺を 1000 倍すると、4×(60ーx) + 80x = 1000 となります。整理すると、76x = 760 です。
∴ x = 10 です。正解は 3~5 です。
油層の水が 0.5 t とあり、水は全部で 8 t なので、水層における水は 7.5 t とわかります。さらに水層における カルボン酸 A は、10 × 0.08 = 0.8 t です。水層は全部で 10t で、水+カルボン酸A+有機溶剤 B だから「7.5 + 0.8 + 有機溶剤 B = 10」です。従って、有機溶剤 B は 1.7t とわかります。
以上より、正解は 5 です。
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