問 題
硝酸の工業的製法に関する次の記述の㋐ ㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「オストワルト法は ㋐ を酸化して硝酸を工業的に製造する方法である。図 ㋑ は、硝酸-水の二成分系の 760mmHg (101kPa) における気 – 液平衡図であり、硝酸の濃度 68wt %で共沸混合物をつくることが分かる。したがって、68 wt% 以上の硝酸を得るには、脱水剤を加えて蒸留するなどの方法がとられる。」
㋐ ㋑
- 窒素 Ⅰ
- 窒素 Ⅱ
- アンモニア Ⅰ
- アンモニア Ⅱ
- 硝石 Ⅱ
正解 (3)
解 説
オストワルト法とは、硝酸の工業的製法です。式で表すと「NH3+2O2 → 2HNO3+H2O」です。アンモニアの酸化により硝酸を合成します。よって正解は 3 or 4です。ちなみに、アンモニアを窒素から作るのがハーバー法です。
純粋な水は、純粋な硝酸よりも沸点が高いです。従って、左端の温度の方が右端の温度よりも高いはずなので図Ⅰが正解と考えられます。
また「水ー硝酸の共沸混合物は、沸点がそれぞれの純物質よりも高くなる(約128℃)」ということを知っていれば上に凸である図Ⅰを選べます。
以上より、正解は 3 です。ちなみに、選択肢 5 の「硝石」とは硝酸カリウムのことです。
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