公務員試験 H24年 国家一般職(教養) No.40解説

 問 題     

中東戦争に関する記述として妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。

A:国連総会においてパレスチナ地域を分割しユダヤ人とアラブ人それぞれの国家をつくるという国連パレスチナ分割決議が採択され翌年にはイスラエルが建国されたが周辺アラブ諸国がこれに反対し本格的な戦争へと発展した。この戦争の休戦協定においては先の分割決議で示された地域よりも広い範囲をイスラエルが支配することとなり多数のパレスチナ難民が発生した。

B:エジプトのナセル大統領がスエズ運河の国有化を宣言したことに対してスエズ運河を保有していた英国はイスラエルとともにエジプトに侵攻した。イスラエル建国を支持していた米国から支援を受けたもののエジプトへの侵攻はソ連やフランスを初めとする国際社会からの強い反発を受け米・英・イスラエルの三か国の軍は6日間でエジプトから撤退した。

C:エジプトとシリアがイスラエルに占領された地域を取り戻すためシナイ半島とゴラン高原でイスラエルと交戦した。この戦争に際しアラブ石油輸出国機構(OAPEC)は非友好国への石油輸出の禁止石油供給の削減を行った。また原油価格が大幅に引き上げられたため,先進諸国の経済は大きな打撃を受け世界的な不況が引き起こされた。

  1. A C
  2. B C
  3. A B C

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

A は、第一次中東戦争についての記述です。妥当な記述です。

Bは、第二次中東戦争、別名スエズ戦争を題材とした、妥当でない記述です。エジプト VS イスラエル(+英・仏)という構図で、アメリカ・ソ連が事実上エジプト側へついた戦いです。従って「ソ連や仏を初めとする・・・反発」の部分が明らかに誤りです。

Cは、第4次中東戦争についての記述です。妥当な記述です。オイルショックの引き金となった中東戦争です。

以上より、妥当な記述は A,C です。正解は 3 です。

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