問 題
図のような粘着力を有しない砂の三軸圧縮試験(CD条件)において、側圧 σ3 = 100kN/m2 を一定に保ったまま軸応力を増加したところ、σ1 = 300kN/m2 で破壊した。
このときの土の強度定数である内部摩擦角Φd 及び水平面からのすべり面の角度θf の組合せとして最も妥当なのはどれか。
- 内部摩擦角Φd すべり面角度θf
- 30° 30°
- 30° 60°
- 45° 45°
- 60° 30°
- 60° 60°
解 説
(σ1+σ3)/2 = 200、(σ1 – σ3)/2 = 100 なので、中心が(200,0), 半径が 100であるような円をかきます。
この円上の点の座標は、ある破壊面(本問の破壊面はθf をなしている点線)についての垂直応力と、せん断応力を表します。x 座標が垂直応力、y座標がせん断応力です。
すなわち、以下のようになります。
モールの応力円において、ちょうど破壊面となる θf における円上の点に対する接線は「クーロンの破壊線」です。
この直線の式は普通の1次関数のようにy = ax + b ではなく、s = c + σtanΦ と書くことが通例です。s は結局の所 τ と同じですが「せん断強さ」 と呼ばれます。c は「粘着力」です。Φ が「内部摩擦角」です。
本問では「粘着力は有しない」とあるので、s = σtanΦ です。つまり、原点を通る直線となります。従って、以下の図のようになります。
辺の比が 1:2なので特殊な直角三角形で、残りの角度は 30°、60°とわかります。従って、Φ = 30 °です。
正解は 1 or 2 となります。
θf ですが、補助線を引くと正三角形となり、 60°です。
ちなみに正確な角度を求めなくても選択肢から候補は 30°か 60°ですが、図より明らかに 30°よりは大きいと判断できます。
以上より、正解は 2 です。
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