公務員試験 H24年 国家一般職(電気・電子・情報) No.25解説

 問 題     

図のような回路の正弦波交流電圧について、振幅を変えずに周波数を100Hz 10kHz 1MHz と順次切り替えたところ、回路に流れる電流の振幅がそれぞれ I1、I2、I3 となった。I1、I2、I3 の大小関係として最も妥当なのはどれか。

1. I1 < I2 < I3
2. I1 < I3< I2
3. I2 <  I1 < I3
4. I2 < I3<  I1
5. I3< I2 <  I1

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

RCL 直列回路(で、R がない)と考えます。その場合は以下の公式がポイントです。

Z は合成抵抗と考えれば OK です。すると ω が大きくなれば、ωL の項は大きくなり、1/ωC の項は小さくなります。本問ではコンデンサの静電容量が「10pF」すなわち「10×10-12」というとてつもなく小さい数なので、1/ωC がめちゃくちゃ大きい数です。従って、ωL を無視できると考えます。√の中身は結局の所、「 (1/ωC)2 」の大小によって、大小が決まるということです。

そして、ω が大きくなるほど、ωC が大きくなるため、1/ωCは小さくなります。すると、√の中身が小さくなります。つまり、「 Z は ω が大きくなるほど小さくなる」と評価できます。Z、すなわち合成抵抗が小さいと、電流は大きくなるはずです。よって、I1 < I2 < I3 です。

以上より、正解は 1 です。

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