WILLPOWER 意志力の科学

本の内容を簡単に…

意志力について広く知られている本として「スタンフォードの自分を変える教室」などがありますが、「意志力とはそもそも何、どのような性質を有するのか」に焦点を当てているのが特徴です。

内容において、最近すごく有用だと感じているのが「意志力が疲弊→刺激を強く感じるという法則」です。

職場で疲れて帰ってくると「嬉しいことをより大きく、不快をより不快に感じる」といえます。家が快しかない場合、職場で全力出して OK だが、細かい不満を抱えている場合、職場で全力出して帰ってくると余計に不快に感じるとわかります。この法則を理解していると、日常を改善するアプローチがすごく具体的に見えてくる。

他にも「意志力を筋肉のように鍛えることができる」、「意志力が1つしかないから、1つずつしか物事に取り組めない」、「計画を立てるだけで効果がある」といったフレーズは、教養のように日々ふとした時に思い出し、活用できていると感じます。

著者はこんな方

ロイ・バウマイスター

フロリダ州立大学・社会心理学部の教授。心理学者として世界で最も研究成果の引用が多く、影響力があるひとりとして知られる。意志力の科学の国際的リーダーであり、「意志力=筋肉説(意志力は筋肉のように疲労し、また鍛えることもできる)」の提唱者。

公務員試験の専門試験で、普通におもしろい実験問題を行った人として出題されてたりします。有機化学で言うボルハルトさんだったり、生化学で言うヴォートさんだったり、薬理学で言うグッドマン・ギルマンさんみたいな立ち位置と考えるとイメージしやすい人なのかもしれません。

おすすめのポイント

意志力に関して、本書を意識した理由は3つあります。

1:「意志力」に関する本で大概引用があった
2:週 5 日、8 時間以上、普通程度のストレスを感じて疲れた後というのは、驚くほど人は弱い、易きに流れる という実感があった。「意志」の性質を知らないと、人生のコントロールは本当に難しいという実感
3:出版社インターシフトさんだったため。「つぎはぎだらけの脳と心」など、個人的にすごく印象に残っている本の多くがこの出版社さんなんです。

気がつくとすごく影響を受けていたり、好きなものとのリンクが多くて、何度となくいろんな機会を通じて、かすっていたり、出会っていたりした縁の深い一冊で、おすすめしてみました。

こんな人におすすめ!

  • 何となく毎日ちょっとした不満、うまくいかない感じが多い人
  • 先延ばしグセのある人

コメント