公務員試験 H29年 国家一般職(農学) No.12解説

 問 題     

コムギを中心とした麦類の生育に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.コムギでは,発芽後に次々と分げつが増えていくが,やがて節間伸長が始まって,いわゆる株出しとなる。その後も,収穫期まで分げつ数は増加を続ける。

2.コムギやオオムギが幼穂を分化するためには,いずれの品種も低温に遭遇する必要がある。低温要求度の高い品種を,春播性品種という。

3.麦類の耐寒性は,一般に,強いものからライムギ,コムギ,オオムギの順となる。また,耐湿性は,オオムギよりコムギの方が強い。

4.コムギの子実は,粒を押すと乳状の液が出る乳熟期,果皮から葉緑素が消失する黄熟期,粒が硬化する完熟期,次いで追熟期の順に登熟する。黄熟期以降は穂軸が折れて脱粒しやすい。

5.コムギの分げつは,主茎の第3 葉以降は,第n葉(第n節)の葉身が出葉すると同時に,その2節下の第n- 2 節から発生する。分げつからは発根しない。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
コムギの分げつ数は、節間伸長開始期にほぼ最大となります。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
「春播性」は、低温要求性が「小さい」品種です。春に種を播くと、低温にさらされないことから連想するとよいかもしれません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当な記述です。

選択肢 4 ですが
完熟期→「枯熟期」です。枯熟期になると穂軸が折れやすくなり、脱粒します。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
「n-3」です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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