公務員試験 H29年 国家一般職(高卒 基礎) No.39解説

 問 題     

青年期や自己形成に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.エリクソンは,子どもと大人の中間者である青年をマージナル=マン(境界人)と名付け,通過儀礼(イニシエーション)を経ることで,青年期を延長できるとした。

2.レヴィンは,青年期をモラトリアムの期間と名付けた上で,「我々はいわば二回生まれる」と述べ,青年期における心身の変化を第二の誕生と呼んだ。

3.フロイトは,無意識の適応行動を防衛機制と呼び,欲求と正反対の行動をとる合理化や,欲求を社会的に価値のある行為に向ける反動形成などがあるとした。

4.ハヴィガーストは,人が生まれながらに持っている個性をパーソナリティと呼び,青年期に自己の変革を目指して主体的な努力を行うことは無意味であるとした。

5.マズローは,欲求は五つの階層を成しており,生理的欲求などの基礎的な欲求がある程度満たされた後に,自己実現などの高次元の欲求が現れるとした。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1、2 ですが、エリクソンは青年期をモラトリアムと命名しました。マージナルマンも青年期を示す用語で、レヴィンが命名です。よって、選択肢 1 、2は誤りです。

選択肢 3 ですが、欲求と正反対の行動をとるのは「反動形成」です。また、欲求を社会的に価値ある行為に向けるのは「昇華」です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、ハヴィガーストは「発達課題」を唱えました。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、妥当な記述です。マズローの自己実現理論です。

以上より、正解は 5 です。

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