公務員試験 H29年 国家一般職(高卒 基礎) No.29解説

 問 題     

地形に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.日本各地の平野には,洪積台地と呼ばれる小高い台地が見られる。また,台地の縁辺は河川によって侵食され,河岸段丘になることもある。

2.河川の河口付近では,上流から運ばれた細かい砂や泥が堆積して,砂州ができる。また,その背後は自然堤防となり,古くから水田に利用されている。

3.海岸では,砂浜海岸と岩石海岸が見られる。岩石海岸の中には,波が岩を削ってできた平坦な地形が地殼変動により隆起して陸上に現れ,それが複数連なるリアス海岸がある。

4.氷河は山岳氷河と大陸氷河に分けられる。大陸氷河による侵食ではU字谷やドリーネが形成され,U字谷が海面の下降により隆起すると,フィヨルドになる。

5.乾燥地域では,岩石の溶食により砂漠が形成される。砂漠では普段は水がないが,まれな降雨のときだけ水が流れる谷が多く,この谷はカールと呼ばれる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。

選択肢 2 ですが、自然堤防は水はけがよく、一般に、古くからの集落や畑として活用されます。「水田」ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、リアス海岸は、侵食で多くの谷が刻まれた山が「沈水」してできた、ぐにゃぐにゃ曲がってる部分の多い海岸です。「隆起」してできたものではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、フィヨルドは、氷河により形成された U 字谷が「沈降」してできた地形です。やはり「隆起」してできたものではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、記述は「ワジ」です。関連して、イランではカナート、サハラではフォガラと呼ばれる地下水路の名前を覚えた事がある人も多いのではないでしょうか。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は  1 です。

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