公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅱ(1)解説

 問 題     

ダイオキシン類に関する次の記述の Ⓐ~Ⓗ に当てはまるものを語群から選び出し、それぞれの番号を記せ。

「ダイオキシン類は、 Ⓐ 施設からの高濃度の排出により環境汚染を引き起こしたことで、社会的関心が高まった物質である。構造的には、PCDD、PCDF、 Ⓑ も含め、多数の異性体の存在が知られている。

我が国では、1999 年(平成11 年)に「ダイオキシン類対策特別措置法」が制定され、ダイオキシン類のⒸ がⒹ pgーTEQ/kg 体重/日と定められた。我が国におけるヒトのダイオキシン類の取り込みについては、 Ⓔ からのものが最も多く、次いで、 Ⓕ からのものであり、 Ⓖ やⒽ からのものは極めて少ない。」

<語群>①汚水処理、②焼却、③PCMB、④PM2.5、⑤コプラナーPCB、⑥耐容一日摂取量、⑦急性参照用量、⑧0.04、⑨0.4、⑩ 4 、⑪大気、⑫野菜、⑬魚介類、⑭肉・卵

 

 

 

 

 

 解 説     

ダイオキシン類への社会的関心が高まったのは、ごみ焼却施設から排出されるダイオキシン類に関する報道が大きなきっかけであったと考えられます。

ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン (PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、コプラナーPCBの総称です。塩素で置換された2つのベンゼン環が共通の構造です。

ダイオキシン類の TDI は、4pg-TEQ/kg/day です。現在平均 1.35pg-TEQ 程度を摂取しています。食事から、特に魚介からの取り込みが多く、次いで肉や卵からです。ダイオキシン類が脂肪組織に溶けやすく残留しやすい性質である点から推測できるかもしれません。大気や水、野菜由来の取り込みは極めて少ないものとなっています。

以上より
A 焼却 ②
B コプラナーPCB ⑤
C 耐容一日摂取量 ⑥
D 4 ⑩
E 魚介類 ⑬
F 肉・卵 ⑭
G 野菜 ⑫
H 大気 ⑪ です。

類題 H27No5Ⅱ(1)

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