公務員試験 H27年 国家専門職(食品衛生監視員) No.1分析化学Ⅱ(2)解説

 問 題     

次の ⒜ ~ ⒠ の化合物の組合せについてそれぞれの化合物を区別できる赤外吸収帯を①~⑤から一つ選び出しそれぞれの番号を記せ。

<赤外吸収帯>
①3500cm-1 ②3300cm-1 ③2850~2750cm-1 ④1780~1715cm-1 ⑤780~700cm-1

 

 

 

 

 

 解 説     

(a) は、エーテルとアルコールの区別です。「ーOH」に特徴的な 3500cm-1付近の吸収の有無により区別できます。

(b) は、アルデヒドとケトンの区別です。アルデヒドに特徴的な 2850~2750 cm-1 の吸収の有無により区別できます。

(c) は、末端アルキンと、内部アルキンの区別です。末端アルキンに特徴的な 3300cm-1 付近の吸収の有無により区別できます。

(d) は、シクロヘキサノンとシクロブタノンの区別です。カルボニル基に特徴的な 1780~1715cm-1 付近において、化合物のひずみの影響によりピーク吸収帯に差がでます。そこで区別することができます。

(e) は、オルトニ置換ベンゼンと、メタニ置換ベンゼンの区別です。このような置換の違いは低波数領域で区別することができます。

以上より
(a)・・・①
(b)・・・③
(c)・・・②
(d)・・・④
(e)・・・⑤ です。

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