問 題
元素に関する記述 ㋐~㋓ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
㋐ Ne の第1イオン化エネルギーは、Ar の第1イオン化エネルギーよりも大きい。
㋑ 周期表の第2周期にある元素の中で、Li の第1イオン化エネルギーが最も小さい。
㋒ Be の第1イオン化エネルギーは、B の第1イオン化エネルギーよりも小さい。
㋓ F– とNa+は、いずれも Ne と同じ電子配置となるが、F– の方が Na+ よりイオン半径が小さい。
- ㋐ ㋑
- ㋐ ㋑ ㋒
- ㋐ ㋒ ㋓
- ㋑ ㋓
- ㋒ ㋓
正解 (1)
解 説
記述㋐は、正しい記述です。
そもそも、希ガスの第一イオン化エネルギーはとても大きいです。同族における第一イオン化エネルギーでは「最外殻電子が遠くにあるほど原子核の拘束が弱くなるため比較的電子を一個取り去るためにエネルギーが必要ない」 と考えられます。Neの最外殻電子は L殻、Arの最外殻電子は M殻(より外側)です。よって、Ar の方が小さく、Ne の方が大きいと推測できます。
記述㋑は正しい記述です。
これを確実に判断したい記述です。第2周期とはLi~Ne までの元素です。同一周期においては、左側の方が原則として第一イオン化エネルギーは小さくなります。
※いくつか例外あり。記述㋒がその一例です。そのため、記述㋒は誤りです。第一イオン化エネルギーについて、特に原子番号 1~20 までは例外も含めて大小の傾向を覚えておく必要があります。
以上より正解は 1 です。
ちなみに記述 ㋓ ですが、同じ電子配置になった場合は「原子番号が大きい」ほうが「原子核の陽電荷が大きい」ため電子がより中心に引きつけられます。従って、Na+ の方が イオン半径が小さくなると考えられます。
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