公務員試験 H24年 国家一般職(化学) No.18解説

 問 題     

シュレーディンガー方程式に関する次の記述の㋐ ㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし、電子の質量を m 、電子の運動量を p、プランク定数を h とする。また ■ は記述を省略している。

「電子の全エネルギー E は、運動エネルギー㋐ と位置エネルギー U の和 E = ㋐ + U  … ①で与えられる。

量子論では、電子は波(物質波)であるとも考えられ p とその波長 λ との関係は p  =  ■  … ②で与えられる。

式 ② を式 ① に代入して整理すると、1/λ2  =  ㋑ … ③ が得られる。式③ を古典的な波動方程式に代入するとシュレーディンガー方程式が導かれる。」

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

㋐ は基礎知識として、p2/2m と判断できればそれでOKです。正解は 1 or 2 です。知らなかったとしても、p が運動量とあるので p = mv です。(運動量が 「質量×速度」は物理の基礎知識)。また、運動エネルギーは 1/2 mv2 です。従って、p2/2m は
確かに 1/2 mv2 になります。∵(mv)2/2m = m2v2/2m = mv2/2

一方、mp/2 は m2v/2 です。よって運動エネルギーではないと考えられます。

㋑ ですが、まず、量子論における、電子の運動量と波長の関係は λ = h/p です。※これは知識。h = pλ の方が覚えやすいかも。つまり、p = h/λ です。代入すれば

となります。

以上より、正解は 2 です。 

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