2023年 国家一般職(高卒 技術) No.86 建築構造 解説

 問 題     

在来軸組構法による木構造の建築物に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 瓦葺(かわらぶき)の屋根の勾配は、一般に、8/10 以上である。

㋑ 2 階建てでは、軸組を堅固に組み固めるため、隅や軸組の交差部などの要所に通し柱を配置する。

㋒ 最下階の居室の床が木造で、床下がコンクリート等で覆われていない場合、床の高さは、直下の地面からその床の上面まで 10 cm 以内としなければならない。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

㋐ ですが
本試験時点において、瓦葺(かわらぶき)の屋根の勾配は、最低 4寸勾配以上必要です。これは雨水が正しく流れるために要求されています。

4寸勾配とは、10進んだ時4上がるような勾配なので、分数で表せば 4/10 以上です。「8/10以上」ではありません。㋐ は誤りです。


㋑ は妥当です。
通し柱についての記述です。


㋒ ですが

本試験時点において、建築基準法によれば、最下層の居室の床が木造の場合、床の高さを「45 cm 以上」としなければなりません。「10 cm 以内」ではありません。細かい数値を知らなくても、10 cm 以内とは 0 ~ 10 cm ということなので、そんな範囲内におさめなければならないのはおかしいと判断できるのではないでしょうか。㋒ は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

類題 2021 no86 在来軸組構法
https://yaku-tik.com/koumuin/2021-gijyutu-86/

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