2023年 国家一般職(高卒 技術) No.51 機械設計 解説

 問 題     

図のように、粗い斜面上にある質量 60 kg の小物体に斜面に沿って下向きに 20 N の力を加えたが、小物体は静止し続けた。このとき、小物体に作用した静止摩擦力の大きさとして最も妥当なのはどれか。ただし、重力加速度の大きさを 10 m/s2 とする。


1.20 N
2.160 N
3.280 N
4.300 N
5.320 N

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

動かないから 摩擦力 20 N で 1 では・・・?と考え、正解を見て「えっ、あっ、しまったー!」とひっかかって、楽しかったです。

60 kg なので、下向きに 60g の力が作用します。g = 10 でよいので 600 N の力が下向きに作用します。本問は斜面上なので、斜面方向と斜面に垂直方向に力 を分解します。一般的な斜面上の物体について、重力を分解した図が以下になります。

θ = 30° なので、sin θ = 1/2 です。斜面方向の力は 300 N です。従って、斜面方向にかかる力は 300 + 20 = 320 N です。動いていないので、同じ大きさの静止摩擦力が作用しています。


以上より、正解は 5 です。

類題 2021 no52 小物体と斜面との間の静止摩擦係数
https://yaku-tik.com/koumuin/2021-gijyutu-52/

コメント